「…もうすぐさくら祭りが
あるからじゃない?」

ふと、後ろから声がした。

「…うげ。」

悠里が嫌がる相手の声。

振り返ると、クラスメイトの
吾妻 のばらがいた。

「おはよう、柚。悠里。」

「朝から嫌な顔見た。」

「ま、随分な言い方ね。」

悠里とのばらはあまり相性が良くない。

というか、悠里が
一方的に嫌っているのだが。