「日和、行くよ」 春兄の声でハと我に返る。いけないいけない、魔王の魔力にすっかり取り込まれる所でした。 春兄は車のキーをクルクル回しながら玄関の扉を開ける。慌ててついて行くあたし、ってゆうか足がもつれっ……!! 「うぎゃっ!?」 バランスを崩したその体制は靴下と磨いたばかりのワックスの摩擦のせいかで廊下で見事にダイブ。 「日、和」 春兄の声が聞こえます。だけどその体はツルンと目前にある玄関にスノーボード宜しく滑っていく。