目覚めると外の世界は朝靄で真っ白だった。




いま…何時だろう。




あまり動いていない頭のままベッドから出たら、そのまま体が吸い込まれるようにして外に出ていた。




だれもいない、乳白色の世界。




気がつくとわたしはまたログハウスの中にいて、地下の扉の前にきていた。




そこは昨日蓮也さんに「地下のスタジオは防音室になっているから勝手に入っちゃダメだよ」と言われていた所で、わたしはぼんやりした頭でドアノブをにぎって中に入ろうとしたらふいに肩に手をやられてふりかえると蓮也さんが立っていて「そこに入っては行けない」と言われた所で急に目が覚めた。




さえぎるのものない強烈な朝日がさし込んでいて、となりに蓮也さんがはだかで眠っていた。




心臓がドキドキと脈打っていたが、昨夜のことをじょじょに思い出す。




まだ体に蓮也さんの感覚がのこっていて、全身がじわりと熱くなった。




すうすう寝息を立てて眠る蓮也さんの顔をのぞき込む。朝一番に愛しい人の無防備な顔が見られるのがすごくうれしかった。




頭をなでてあげたりしていたらやがて蓮也さんの目が覚めた。




わたしはなんだか涙があふれてきて、「ありがとう」と言った。




そして幸福の涙をながした。