『では、そろそろおいとましますね。』

「あぁ、もう外真っ暗だね。」


ずっと三人で談笑して、切りの良いところで華楠が別れを切り出した。



「えぇっ!
もう帰っちゃうの!?」

『はい、ゴメンなさい。
家の事もあるから…。』

「そんなぁ…。」


ガックリと肩を落とし、華楠にまだいて、と訴える未来。
華楠は苦笑し、海は笑いながら未来の頭を撫でた。


「我儘言わない!
結城ちゃんだって用事があるんだから。
また来てもらえば良いだろ?
我儘言ってたら来てくれないぞ?」

「わっ、私我儘言わないよ!
華楠お姉ちゃん、また来てね?」

『はい、もちろん。』


華楠は二人の仲の良いやりとりに微笑み、告げる。

そして別れをいうと暗いから、と海に車で送られた。
帝に送られた公園まで、だが。

華楠はまた病院に行くことを約束し、海と別れた。