「いつも、デザートは友達に貰ってる…。
作るの、得意だから…。」

『家庭的な方なんですね…!
いつも、スゴく美味しくいただいてますって伝えて下さい…!』


華楠の迫力に馨はクスクスと笑う。
華楠もハッとしたのか照れ臭そうに苦笑した。



「でも、友達、甘いの苦手で…
いつも味見出来ないから、僕にしてくれって試作品なんだけど…
いつも美味しいから、二人分作ってもらうの…。」

『甘いのが苦手なのに甘いのを作れるんですね…。
試作品にしては、美味し過ぎます!』

「でしょ…。
いつも、華楠の感想言ったら、喜ぶよ…。
それに、的確だから、スゴく作り直しとかしやすいって…。」

『わ、私の…!?
力になれているなら、嬉しい限りです…!』


手を組み、喜ぶ華楠に馨は優しく微笑む。
そして、一つ提案をした。



―…が、馨は後に、後悔する事になる。