「ご馳走、様でした…。」

『御粗末様でした。』


自分用に華楠が作ってくれたお弁当を閉じ、手を合わせる馨。
華楠も嬉しそうに微笑みかける。



「毎日、有難う…。
スゴく、美味しい…。」

『良かったです。
私も毎回こんな喜んで、綺麗に食べてもらえると作りがいがあります。』

「迷惑じゃなくて、良かった…。
有難う、華楠…。」

『私も、楽しいですから。』


もうすっかりお友達の二人は食後、いつも馨の持ってきたデザートやお菓子を食べるのだ。



「今日は、プリン…」

『わぁ、瓶に入ってるプリンなんて初めて見ました…!』


自分の後ろから紙袋を出して中身を取り出した馨。
華楠は目を輝かせ、手を合わせてそれを見つめた。



「プリン、好きだったよね…?」

『はい!
覚えていてくれたんですね!』