「…やっぱり美味しい。」

『南瓜の煮付け、本当に好きですね。』

「うん…、一番美味しい…。」

『喜んでいただけたなら、良かったです。』



あれから数日経ったある日の昼。
華楠はもう日課になった馨との昼食を楽しんでいた。



「あ、これ…味、違う…?」

『今日はだし巻き卵なんです。
お口に合いませんか?』

「ううん、…美味しい。
でも、甘いのが…好き…。」


申し訳なさそうに華楠の顔を下から覗くように見上げる馨。
華楠はクスッと微笑んだ。



『わかりました。
明日からは、甘いのにしますね。』

「有難う…!」


馨から甘い花のような幸せな匂いが出され、華楠も幸せになる。

二人はお互いに〈お友達〉と呼べる中になっていた。