『え…あ、え…?』

「おかえり華楠!
お邪魔してるよー!」


リビングで華楠を迎えたのは…


『由香ちゃん…それに、』

「おかえり、華楠」

腕を組んでソファーに座る真一。

「お邪魔してます」

床に正座をしてお茶を啜る伊織。

「待ってたよー」

ソファーの下に座り、もたれて携帯を手にした湊斗。

「待ってたぞ?華楠」

ソファーに両腕を広げ、足を組んで座る琉依。

「おっす、華楠お疲れ!」

床に寝転んで腹筋していた悠希、と幼なじみが勢揃いしていた。


『な、何故みなさんがここに…』

「成澤学園が自宅から遠いから、一ヶ月間この家で居候させていただくことになったんだよ」


にこりと笑みを添えて説明した伊織に、華楠は愕然とする。
家ですら落ち着けないなんて…


「華楠、俺らの前では眼鏡外しとけよな!」

『え?』

「話したの、華楠の今の格好のこと。
昔をしってるこいつらからしたらやっぱり不思議に思うじゃない?」

『あ…ぅ、そうですか…』


昔の友達には、オシャレな自分を知っている五人には、今の自分を知られたくなかった、幻滅されたくなかった、と考える華楠は床に視線を落とす。
するとにゅっ、と視界に湊斗が入ってきた。


『ひっ』

「昔の華楠も好きだったけど、今の華楠も新鮮で好きだよー?
やっぱり懐かしいしぃ、時間はあいたけど、距離をとられるとやっぱり寂しいしねぇ…」

『みーちゃん…』

「最近、あのちゃーむなんたらで男慣れしたんだろ?
仕上げは俺達の仕事だよなぁ?」


にやりと笑う琉依に、小さな笑みがこぼれる華楠。
その笑顔をみた由香が安心したように笑い、侠気の五人も微笑んだ。