「次は会計、侠気の和気と呼ばれる和久井 湊斗(ﾜｸｲ ﾐﾅﾄ)！」
「和久井ですー、初めてのところで緊張してるんですけど、幼なじみもいるので頑張れそうですー。
優しくしてくださいねぇ？」
ニコニコと笑いながら甘えたような口調で話す湊斗は少し小さめで自称170cmの160後半。
前髪はパッツンに切り揃えられていて両側に長い髪が垂らされている、全体的に青がかった髪色だ。
『みー、ちゃん…』
湊斗はその声に反応したのか華楠に小さく手を振った。
由香が振り返したが、目は確実に華楠を見ていた。
「じゃあ次は書記で侠気の色気！
百合坂 琉依(ﾕﾘｻｶ ﾕｲ)！
男子校ではオシャレ番長でモテ男の代表、会長とは違った意味で憧れの的みたい、です！」
「…百合坂 琉依、よろしくな」
小野寺には及ばないが高い背、色気のある泣き黒子、声のトーン、黒髪に緩いウェーブが大人顔まけの色気を醸し出す。
るいちゃん、と華楠が口を動かすと流し目で華楠を見た。
ドキッと肩を揺らした華楠から目を離しながらクスクスと笑った。
