あれから数日後、華楠は無事に退院した。

入院している間も由香やcharm☆fiveがお見舞いに来たりと暇はしなかった。
彼女と彼らが一緒になる事はなく、彼らがいた形跡を見ると由香が悔しそうに愚痴を溢す…というのは目を伏せることにする。

退院の日は医院長直々に送り出され、また怪我以外で会いに来る事を約束し…
あれから、最後まであの医者が現われる事はなかった。
一言言ってやりたかった翔や海としては不満も多かったが華楠が止めたのでそれ以上は追及せず、華楠もあの医者の事はすっかり気にしていない。


そして、この日は久しぶりの登校日だった。
華楠が前と変わらず用意を済ませ、余裕を持って家を出ると…


「やぁ、おはよう」


前とは違う。
華楠はついドアを閉めた。