「はぁ…
死ぬかと思った…」

「あははっ!
ゆっくり食べないからだよー!」

『あ、私何か飲み物買ってきますから…』

「え、良いよ、結城ちゃんは休んでなきゃ!」


華楠が車椅子に手を掛けると海が慌てて立ち上がる。
華楠は少し考える素振りをし、じゃあ、と海に両手を伸ばした。


『車椅子に乗せて貰えませんか?
昨日から寝たきりで…
少し動きたいんです』

「えっ!?
あ、え、うん、じゃあ…」


物凄く動揺を見せつつもそれを押さえ込み、華楠の背中と腰に腕を回して抱き上げ、車椅子に下ろす。

海は異様に高鳴る胸の音が華楠に聞こえていないか気が気ではなかった。

にしても、結城ちゃん腰細っ…
力入れたら折れそうだったな…

自分の手をまじまじと見つめながらそんな事を考える海。
華楠は感心したように海を見つめた。