翌日から、先輩は学校にも来なくなった。 私は、クラス全員の提出物を職員室に運んでいた。 階段を上がり、職員室の前まで来ると、中から話し声が聞こえて来た。 「…明日だって?高杉が転校するの」 ! 高杉とは、先輩の名前だ。 私は盗み聞きしていた。 「そうそう。残念だな‥アイツ、サッカー出来なくなるかもしれない」