隊長の煽りに便乗する隊員達は声を揃えた。
「鈴理さまになじられたいと思いました!」
「鈴理さまに貶されたいと思いました!」
「鈴理さまに見下されたいと思いました!」
………『鈴理さまお守り隊』はみんなMなんだろうか?
はぁはぁしながら隊員は鈴理先輩に熱い眼差しを送っている。
鈴理先輩が気持ち悪そうに「キショイ」悪態を一言口にした瞬間、腰が砕けたようにその場に全員膝ついて生きていて良かったと呟いた。
同性の俺からしてもすんげぇキショイ。
「鈴理先輩……一応お聞きするっすけどMの対処分かります?」
このキショイ集団をどうにしかして欲しい一心で先輩に質問を投げ掛ける。
先輩は腕を組んで眉根を寄せた。
「あたしは攻め女であり、時にドSにもなるがMは専門外だ。さも苛めて下さいって奴を苛めて何が楽しい? やはり空のような、さもあたしに食われて下さいオーラを放っているビクついた草食系でないとな。はっきり言ってあいつ等は眼中に無い上に気色が悪い! あいつ等は変態的Mだろ!」
途端に『鈴理さまお守り隊』の息遣いがはぁはぁはぁ。もっとなじってくれとばかりに先輩を見つめている。
果たして、俺はこんな奴等から携帯を取り返すなんてできるんだろうか。
自信が無くなってきた。
はぁっ、熱い吐息をついた柳先輩はゆっくりと上体を起こして、再び俺と鈴理先輩に視線を向けた。
そして語りを再開する。



