「あ、ほら、俺って超寝相が悪いんっすよ。だから、そ、ソファーをお借りしようと……いや、別に……逃げるとかじゃなくっすね」
ニコッと笑いじりっと一歩踏み出す先輩に、俺はへらっと愛想笑いで一歩後退。
さあて早速追い詰められてきたぞ。
サバイバルはまだ始まったバッカだっていうのに、いきなりのピンチ展開。
誤魔化さないと、でもどうやって、ナニを話題に?!
「じゃ、じゃあベッドで大人しく寝ます。時間も午前様過ぎちゃいましたし、ね、寝ましょうか?」
良い子のみんなはベッドに入る時間です、さあ夢路を歩きましょうそうしましょう。
俺の切なる願いが先輩に届けば苦労はしない。
残念悪い子ちゃんは「これからは大人の時間だ」と言って、俺をベッドに引きずり込でくる。
「お、俺は良い子ちゃんだから寝ますっ、寝るんっすよ!」
足を踏ん張って抵抗してみるけど、悲しきかな向こうの方が力がお強し。
「ほら、ベッドに入るぞ。なあに今はベッドに入るだけだ、な?」
「今はってフレーズが気になるっす! い、嫌です!」
無理やりベッドに乗り上げられそうになる。
ああでも、此処で負ければ流される。いつものように絶対に流される! 駄目だぞ、サバイバルの勝者になれ俺!
目一杯足を踏ん張って抵抗する俺に、「ったく」観念しろと先輩。
観念しているなら、さっさとヤられていますよ、俺!
でも観念できる問題じゃないからこうやッ「そーら」、おっとっとっ!
先輩がグイッと腕を掴んで引っ張ってくる。
足を踏ん張っていた俺は、「うをっつ」増した力に体のバランスを崩してそのままベッド転倒。
ただ転倒するだけならまだ良かったんだけど、先輩側に倒れこんだ俺は必然的に彼女を巻き込んで転倒というアクシデントを起こしちまう。
「イッタッ」
俺の下敷きになった先輩の声で、「すみません」慌てて上体を起こすけど……あー……どうしようかな。この体勢。
先輩が俺の下にいちゃうんですけど。
ははっ、俺、まさかの押し倒し成功? 実は俺もロールキャベツ系男子だった?
ああああっ、くそっ、なんでこんなっ……どうにでもなれぇえ! 男になるチャンスだぞ俺!



