前略、肉食お嬢様―ヒロインな俺はお嬢様のカノジョ―




いつか無理やり押し倒されてみたい。振り回されてみたい。俺のものになれと言われてみたい。


ポッと頬を赤らめる真衣さんを遠目で見た後、俺は先輩に質問する。「所謂受け女ですか、彼女」と。


大きく頷く先輩は真衣姉さんとはいつも趣向が逆になるのだと吐露。

おかげで趣味がちっとも合わないとかなんとか。


なるほどね、要するに先輩とまったく逆の趣向の持ち主だってことだろ?

肉食系男の子が好きで、自分は草食系女子ってことなんだろ? そうなんだろ?


ははっ、笑える。

竹之内家の四姉妹をヒトコトで紹介すると、


長女⇒生粋の女の子スキー

次女⇒草食系女子(肉食系男子を好む)

三女⇒肉食系女子(草食系男子を好む)

四女⇒生粋の男の子スキー


なんて愉快で個性的な四姉妹方……皆キャラが濃いって。さすがは先輩の姉妹だ。


イマイチ、まだ生粋の男女スキーの内面を見れていないからなんとも言えないけど、きっと蓋を開けたら濃いキャラしているんだろうな。

瑠璃ちゃんで何となく、濃いキャラだってのは察し付いたし。


草食系女子の真衣さんは言わずも、だろ。


なによりこの四姉妹、まず不謹慎なことを言った先輩にツッコミを入れないのね。誰も入れないのね。

やっぱりこの四人は姉妹だよ。

まごうことなき先輩のご姉妹さん方だよ。

 
空笑いでその場を凌いでいると、召使さん達がお食事を運んできてくれた。

彼等の中には晶子さんの姿も。


優しい笑みを向けてくれる晶子さん、そして召使さん達は俺達に会釈するとカートを押して食事を並べ始める。


かごに入ったロールパンやクロワッサンに、粉チーズが掛けられたサラダ、それからコーンスープ。


あ、ロールキャベツが出てきた。

それから焼き魚? みたいなのもテーブルに並べられる。ご馳走だな。


先輩曰く、もっとご馳走にしようと思ったらしいんだけど、俺が萎縮するだろうから敢えて馴染みある料理にしたとか。


気遣いはすっげぇ嬉しいんだけど、遺憾な事にわりかしあんま馴染みの無い料理ばっかっす。

ロールキャベツとか何年ぶりだよ。口が裂けても言わないけどさ。


すべての料理が並べられると召使さん達は退室していく。

俺等はイタダキマスをしてお食事を始めるんだけど、早速困ってしまった。