「アイテテッ。くそ、相変わらず可愛げのねぇ女。べっつ……あそこまで言ってねぇっつーの。俺様なりに心配して、だな」
ブツブツと文句垂れている大雅は、なんでタイミング良く通行人とぶつかってしまうのだと舌打ちを鳴らした。
一方で、大雅と衝突事故を起こした、いや、わざと起こした通行人二人組は内心で溜息。
「(隊長。これはこれで切ないような気がします。ある意味あの二人の仲を応援しているような)」
「(仕方が無いだろう。豊福空よりも、二階堂大雅の方が鈴理くんの敵だと思ってしまったのだから!)」
というか我がアイドルに許婚がいたなんて。
嗚呼、アイドルに彼氏、許婚、なんてこったいな気分である。
某見守り隊の親衛隊隊長と副隊長は、知らず知らず深い溜息をついた。



