「先輩これは」
固まる俺に対し、「おっと」俺の手から携帯を奪い戻した鈴理先輩は笑顔で俺をパシャリ。
「豊福空、ゲットだぜ」
誤魔化されるか!
「せ、先輩っ、なんっすかその画像!」
「何って空の画像だ」
「そりゃ見れば分かりますよ! だから、なんで先輩の携帯に入っているんすか! ……悪く言えば盗撮っすよね、それ」
「むっ、失礼だな、空。あたしはちゃんと身を弁えている。いいか、例えば愛犬のアレックスを撮る場合、アレックスに『撮るがいいか?』なんて聞くか? 聞かないだろ? 当たり前のように撮るだろ?
それは何故だと思う? アレックスがあたしの愛犬だからだ。
同じように空もあたしの所有物。例えこっそりと空を盗み撮ったとしても、それは“盗撮”という行為には当たらない。
他者がすればそれは盗撮だが、空はあたしの所有物なのだ。
つまりあたしのした行為は盗撮ではなく、れっきとした撮影ださ・つ・え・い。所有物を撮って保存する。そして楽しく観賞する。それの何が悪いというのだ!」
握り拳を作り、どどーんっと熱弁してくる我が儘お嬢様に俺、唖然と脱力と溜息。
こめかみに手を当てる他、思い付く反応が無かった。
どうしてこの人はこうなんだろうか。
あたし様をフルに発動してからもう……俺って愛犬アレックスと同レベルなんっすか。



