「空、あたしが行くと言えば行く。いいな?」
あたし様発動か、ええい負けて堪るか!
「よくないっす! 先輩っ、俺は健全にお付き合いしましょうと毎度のことながら言っているじゃないですか!」
先輩はむむっと眉根を寄せて、嫌だの一点張り。
「デートのシメはラブホだと決めているんだ! あたしは空をなーかーせーたーい! おーかーしーたーい! いーたーだーきーたーい!」
「お、大声でなんてことを言うんっすかぁあああ! お嬢様がそんな不謹慎なお言葉を口にしてはいけません!」
「それは差別と言うものだ、空。まったくあたしの所有物の癖に生意気だな。この場で公開プレイしてもいいぞ! べろちゅーするぞ!」
「なっ、先輩! 初っ端からあたし様をフル活動させないで下さい! ダメったらダメっす! いたいけなお子様だって此処広場にはいるんっすからぁああ!」
とある穏やかな日曜日、時刻11時6分、駅前広場の時計台の下で不謹慎発言を飛び交わせているカップル一組。
誰がどう見ても、カップルは不審者な類に入っていた。
日曜の午前中からなあに話しているんだか!



