前略、肉食お嬢様―ヒロインな俺はお嬢様のカノジョ―



中身はともかく、外貌は物大人しそうなお嬢様に見えるし。

俺自身、ロングスカートの方が好きなんだよね。


いや先輩がミニスカートでも良いとは思うんだけど。


想像しているうちに顔が熱くなった。

誤魔化すように頬を掻きながら、すくっと立ち上がって目を泳がせる。


「どっちでもいいか。どっちも似合いそうだし」


こうやって想像して顔が熱くなるってことは、やっぱり俺、意識しているんだろうなぁ、先輩のこと。

だからこそ自身の身形にちょい鬱になっているわけでして。なっているわけでして。


……ん? 俺は眉根を寄せた。



「なにやら腰辺りがゾワっとするのは誰かに撫でられている感覚……セクハラ的感覚……先輩何しているんっすか!」


セクハラ魔改め俺の腰をなでなでのおさわりしていたのは、まさしく俺の待ち人。


いつの間に俺の隣に立っていたのやら。


俺より少し背の低い彼女は視線を上げて俺にニヤリニヤリ。

ノッケから攻め顔を作っている。そりゃないよ先輩!


「まさに俺を襲って下さいとばかりに、無防備な姿で突っ立っていたものだからつい、な。相変わらず襲いたくなる腰だな」


はい減点、女子の発言じゃない。


「……ご、ご都合主義な解釈やめて下さいよ。あと、こんなところで不謹慎な言葉はやめて下さい。取り敢えず、おはようございます」


「ああ、おはよう。待たせてしまったみたいだな。本当は11時に此処に来て、空を待つつもりだったのだが。ついでに、このあ・た・しを待たせた時間の応酬を頂戴しようと思ったのだが。一本取られたな」


待たせた時間の応酬ですと、な?


俺は引き攣り笑いを浮かべた。


どんな応酬を求められるのか、想像もしたくないっす。


さてと。

俺は先輩の姿を改めてマジマジと観察。


先輩はロングスカートでもミニスカートでもなく、まさかの短パンジーンズ。

お嬢様がジーパン……いや差別はいけないよな、差別は。


だけどなんっつーの? 俺の想像していたイメージではなかった。