だって男のポジションをぶんどり、男を攻める女子の攻め女は先輩。

標的にされた俺は受け男なんだろ?


じゃあ俺は女ポジションでヤーんされるわけで。


女クラから沢山の拍手を受けた鈴理先輩は上機嫌も上機嫌。

チョークを元の場所に置き、粉を軽く叩きながら俺にニンマリと笑みを浮かべてくる。


「攻め女のあたしに目を付けられた時から、あんたの運命は決まっている。肉食女は草食男を食らう運命。あんたもあたしに食われる運命。潔く諦めて存分にあたしの所有物(=恋人)ライフを満喫するがいいさ」


大きく高らかに笑声を上げる鈴理先輩の傍で俺は額に手を当てた。






前略、不況に抗おうと毎日を必死に働く父さん母さん。


私立エレガンス学院に入学して一ヶ月が経ちましたが、貴方達の息子、豊福空は肉食系女子の竹之内鈴理先輩と出逢って毎日が貞操の危機です。



「俺……マジでいつか食われそう。先輩は肉食動物だ」


⇒Chapter01