田舎姫と都会王子

屋上に着くと人が少しいて私は安心した。


(人が居るなら何もされないかも!)


そう思っているのもつかの間…

「お前ら、俺の邪魔しねえよな?」


要のその一言で他の生徒達は、そそくさと屋上を出て行った。

その後私を下ろすと、口の端だけ上げ私を見てきた。


「昨日の事。覚えているよな?」


要はそう言いながら、私に近づいてきた。


「なっ何のことだっちゃ?」


強気なフリをして言うが、足は無意識のうちに後ずさりをしていた。