腕を掴んで余裕が有るフリをすると小梅は力一杯に俺の足を踏みつけて逃げた。



「フッ…ハハハッ。」


小梅が居なくなると、俺は笑いが堪えきれなくなって、その場に崩れた。


「なんなんだ、あいつ…」


ギャップがあるにも程がある。

あんなにか弱そうで清楚な感じなのに、中身があれだとは……


「明日からが楽しみだな…」


俺は口の端だけ上げて笑うと、ゆっくりと立ち上がり、学校を出た。