「話長いっちゃ!」


知らぬ間に2人の世界に入ってしまっている父と母に呆れながら言うと、要が隣で笑った。


「どうしたっちゃ?」


「家族って良いよな。」


「何言って………」


私はここまで言って言葉を止めた。


要の家族の事を思い出し黙りこむと要が顔を覗き込んできた。


「どうした?」


「何でもないっちゃ!!」


「それなら良いけどな。俺もこの家族の一員になれると思うと嬉しいな。」


要はそう言って私の頭に手を乗せてきた。