『今まで小梅に近づく男達を追い出してきたのに、簡単に許しちまったら格好悪いだろ?』


「お父さん顔を赤くしながらそう言うからかわいくてね。要くん若い時のお父さんとそっくりだから、お父さんも要くんを嫌いになれないのよね。」


「若い時のお父さん?」


「そうよ。若い時のお父さんはね「ただいま。」」


母が言おうとするのと同時に父が帰ってきた。


私は慌てて玄関に走った。


「お父さん、要を………えっ要?」


顔に傷はあるものの父と仲良さそうに話をしている要を見て私は目を丸くした。