「拓真の弟。咲婆ちゃんに何かしてないだろうな。」


(名前で呼ばねえのか…)


小梅の親父はいきなり声のトーンを下げて俺を睨んできた。


「何を言ってるっちゃ?要くんはわしの手伝いをしてくれたんだっちゃ。」


「咲婆ちゃん、ありがとう。要くんと話があるから先帰ってもらって良い?」


「そっか。要くん、本当にありがとうっちゃ。」


咲婆ちゃんは、そう言って微笑むと家に帰ってしまった。


「さてとさっきの続きをしようじゃねえか?」


小梅の親父はそう言うと、歩いて行ってしまい俺は後を追いかけた。