田舎姫と都会王子

「お父さん、中、高とボクシング部の部長してて、しかも高校では族長してたから……」


「なるほどな。どうりでパンチが強い訳だ。」


「本当にごめんっちゃ…。今氷持ってくる。」


私が立とうとすると腕を掴まれた。


「これくらい大丈夫だ。でもお前の親父真っ直ぐで娘思いの良い親父だな。」


「過保護すぎっちゃ。」


「そうかもしれねえけど、小梅を大切にしてるからだろ?頑張って認めてもらわねえとな。」


要はそう言って笑った。