そんな庵が可愛くて愛おしかった。


「悪かったよ。」


「許さない。」


―――グイッ!


庵は私の手を掴みキスをした。

「これで許すよ。」


庵は意地悪く笑うと、私の頭をクシャッと撫でた。


「夏休みが楽しみだな。」


話を反らそうと、そう言うと庵は優しく微笑んだ。


「高校生最後の夏休み楽しもう。」


庵と指切りをし、私達は教室に戻った。