田舎姫と都会王子

「何か変な匂いするっちゃ。それに寒気が……」


「ああ。線香焚いてるからな。あとドライアイスを使ってる。リアル感が出て良いだろ?」


「リアルすぎっちゃ…」


私は怖くなり目を瞑った。


要と手を繋いでるから付いて行けばすぐ出口に着くだろうと思ったが……


『誰が目を瞑って良いって言った~?目を瞑ったら永遠に闇の中~~』


変な声が聞こえ目を開けると、目の前には包帯グルグルのお化けが立っていた。


「キャ~!!!」


「おいっ!小梅!?」


お化けから離れようとした途端、要にぶつかってしまい要を押し倒してしまった。