田舎姫と都会王子

「私も用意があるから先に行くな。要、小梅を苛めるんじゃないぞ!」


そう言うと会長も体育館を出て行った。


「要、秀樹先輩に何言ったっちゃ?」


「何も言ってねえけど?」


「秀樹先輩、大人しかったっちゃ!」


「気のせいだろ。俺達もお化け屋敷入るぞ。どれくらい怖いか小梅で試させてもらうからな。」

「え゛っ。」


「他のペアが来る前にさっさと行くぞ。」


そう言うと要は私の手を掴み引きずるようにお化け屋敷に連れて行った。