「ペンと紙を買えば大丈夫だな。」


「えっ?」


要はデパートに行く前に欲しい材料がないから他のデパートに行こうと言った。


でも紙とペンは何処にでも売っているはず……


「どうした小梅?」


「ペンと紙なら、高校の近くのデパートでも買えるっちゃ!どうして、こっちのデパートにしたんだっちゃ?」


私がそう聞くと要は頬を掻いた。


「ちょっとな…。とりあえず、材料ちゃっちゃと買うぞ。」


要は、そう言うと私の手を離し先にスタスタと行ってしまった。


「要!待って。」


こんな大きい所に1人でいたら絶対迷う。


でも要には私の声が聞こえなかったらしく、人ごみの中へと消えてしまった。