「貴様なんぞの粗チンを胡桃に見せたら、この世にいれないと想え」


「粗って…。なっちゃん俺の見たことあんスか!」


「顔で分かる」


「俺、なっちゃんが義兄になんのヤダ。胡桃と離縁して下さい」


「安心しろ。お前が胡桃とゴールインするワケがない」



アーハッハッハと悪の親玉みたいな笑い方をするなっちゃん。





「あ、でもお兄ちゃん私…」




すると、胡桃が一枚のプリントをテーブルに置いた。



みんなでそれを覗き込む。




「これ…」


「胡桃も大胆になったな」


「貴様っ…!!胡桃を洗脳でもしたのか!?変人なだけあって魔術でも使えるのだろう?早く解け!!」





興奮するなっちゃんは無視して。

胡桃が差し出したのは、進路希望のプリント。



そこには第1希望~第3希望まで書く欄があって、全ての欄に『茜くんのお嫁さん』と書いてあった。






「でもこれ、学校に提出するんだろ?せめて専業主婦と書け、な?」




キモロン毛に訂正するよう言われる胡桃をヨソに、俺はプリントを写メる。


これ引き伸ばして現像して、リビングに飾ろう。



そして毎朝、眺めて拝み倒そう。