「よし、朝礼はじめるぞ」



大汗をかきながら
がたいの良い
先生が小走りに教室に入ってくる。


季節は夏。



今年の夏は
異常に暑く、

気象庁の情報では
おそらく戦後はじまって以来の
大々的な水不足になるであろうという
予想がされていた。


外ではまわりの景色が霞むほど
ムンムンと熱気があり、
学校にクーラーを設置する時代でなければ
恐らく勉強どころの話ではなかったであろう。








「先生。こんな暑い中、あいつ、またケンカしにいきましたよ。」



そんな中
窓から差す日光をよけながら
一人の生徒が口をひらいた。




「またか。。」





先生は眉間にシワをよせ、呆れた様子でいた。