【支葵】



俺がまだガキの頃。



知らされた事実は「執事」になることだった。





父親も、祖父さんも元は執事だった。


俺の母親は、もともとメイドで。




親父も母さんも、同じ屋敷で仕えていたらしい。





それが出会い。






だからって何で俺まで執事にならなきゃいけないんだよ?






つーか、執事とか俺向いてねぇだろ。



四六時中ヘコヘコしてるなんて性に合わねぇんだよ…







なのに、俺はまだガキだったから歯向かう事もせずに執事としての勉強を始めた。


今思えば、この選択も悪くは無かったのかもしれない。






それから中学に入学したことにはもう見習いとして執事になった。


相手は小学生のお嬢様。