なぜ突然そう思ったのかは分からないが、気の赴くままにいくのも悪くない。 ――トントントン いつもと同じようにゆっくりと扉が開く。 「おはよ~、五十嵐さん」 「おはよー。ってかさ、どうせ低体温だと思うけど…」 「そんな事言わずに~測ってちょうだいなっ」 渋々体温計を受け取り、いつもの正しい計り方で体温計をわきに挟む。