メガネの裏はひとりじめⅠ




『……それ?』



指差されている手に持っている服をあたしはイライラを静めてからこれかと首を傾げて少し持ち上げ大和に聞いてみる。



そしたら大和はコクンと小さな子供みたいに可愛らしく言葉の代わりに首を縦に頷かせ、そして口を開いた。



「それが一番似合ってる」



…………はっ!?



大和の口から零れた言葉一つ一つの意味を理解するのに数十秒。



いつもはあたしが新しく買った服や着てる服を見せて"可愛いでしょ?"って、そう聞いても"別に"とか素っ気なかったり憎まれ口しか言ってこないあの大和がだ。



どういう風の吹き回しなのか、そんな聞き慣れないセリフをあたしに言ってきたって事実に開いた口が塞がらない状態のあたし。



おそらく口を開けたままでマヌケな表情をしているであろうあたしに大和は「やっぱブス」そう言って可笑しそうに一つ、笑みを零すと。



そのまま何も言わずドアを閉めていかずにあたしの部屋をあとにした。