それ見て道留君はあたしが泣くまでとは思ってなかったのかギョッと瞳を丸くし。
だけどすぐにポロリと零れた涙を指で掬い、次いで顔を近付けると道留君は瞼に唇を一瞬チュッと押し当ててきて。
それから困ったように眉を垂らしながらあたしを慰めるかのように大きい男の子の手で頭を優しく撫でてくれる。
「ちょっと無茶ぶりし過ぎたかもな?」
ふわり、ふわり。
優しく柔らかに髪を撫でるよう動く大きな手に困ったように垂れた眉。
少し寂しそうな柔らかい口調でそう言って苦笑を浮かべる道留君にチクリ、胸が痛みを訴える。
…あたしって、かなり面倒くさい女かもしれない。
恥ずかしいのを理由にそう感じた行動は全部拒否って、その結果三木や前の元カレ達の時は怒らせ、道留君は怒らずとも困らせてばっかりだ。
そんな自分が嫌で。
頭を撫で続けてくれている道留君の手をやんわりとそこから退かし、「可鈴…?」不思議そうに上げられた声を無視してあたしは身体を道留君へと倒していった。
「は…?え!?ちょ、可鈴何して…、」
『うぅぅ〜…』
倒していけば、上がった声からして道留君が予想外な展開に困惑しているのが分かる。
あたしはというと、倒し終えたら道留君の太股に顔をくっ付けるような間違った体勢になっちゃって、しまった。そう思い変な唸り声を上げてしまう。
サイアクだ…!


