ゴッ!
そんな鈍い音を奏でながら今しがた開けようとしていた生徒会室のドアが唐突に開いてあたしのおでこにクリーンヒット。
それに次いで「…え?」数時間前にも耳にしていた低い声が鼓膜を擽った。
その鼓膜を擽った声は紛れもなく道留君自身のもので。
だけどあたしは道留君には目もくれず、あまりの痛さにおでこを手のひらで押さえながらその場にしゃがみ込んで瞳から我慢しきれず涙をポタポタ、床に零れ落としていく。
「ちょ、可鈴!?ごめん!大丈夫!?」
そんなしゃがみ込んだあたしに道留君はすかさず戸惑い焦り混じりに声を掛けてきて。
でもあたしはそれに返事をする余裕はジンジン訴える痛みの所為で皆無。
道留君は返事をしないあたしを見て大袈裟だけど大丈夫じゃないと悟ったのかしゃがむあたしの身体に影を被し。
次に脇に手を挿し込みその身体を軽々持ち上げてそのまま肩に担いでしまえば、暴れても無駄なように腕でガッシリ。固定する。
痛みと涙の所為でその行動に抵抗するのが出遅れてしまったあたしは抵抗する暇もなく。
てか抵抗しても無駄だということをガッシリと身体を抱く道留君の腕が物語っているため、したいのに抵抗出来ず。
あたしは大人しく担がれたまま本日二度目となる生徒会室に入らされ、あたしの身体は道留君から黒革ソファーへとそっと優しく下ろされ寝かされた。


