いきなり上げられたその声にビクッと肩を上げてしまうあたし。
目の前でキラキラと輝かせていた瞳を子犬みたいに潤んだ瞳に変えて、顔の前で手を重ね"お願いのポーズ"をするイブに恐る恐る訊ねてみる。
そしたらイブはコクンと小さく頷き、口を開いてそのお願いとやらを言い始めた。
「壱翔君って、ダサ男と友達なんだよね?」
『う、うん。多分。ってかダサ男って言わないで!』
「ならダサ男に頼んで明日、ダブルデートしようよ!」
『だから〜……って、うぇえっ!?』
道留君のことを話したというのに、いったい何を聞いていたんだと疑いたくなるぐらいイブは道留君のことを"ダサ男"と言い、素顔のことに関しても一切触れず。
しかも瞳を輝かせていたのは話の中に殆ど登場しなかったのにそこを聞き逃さず、生徒会室であたしを笑った巳陵壱翔の名前が出てきたからで。
あ、と、イブが今好きになって彼氏にと巳陵壱翔を狙っていることを思い出した。
次いで噛み合ってるとは言い難いイブとの会話の最後に出てきたセリフにあたしはオーバーリアクションをし、瞳をパチパチと瞬かせる。
ダ、ダ、ダ、ダブルデートぉ!?


