『三木には、今日の朝フラれちゃったの』
「はっ!?」
サラリ、本気で好きだったくせに"フラれちゃった"っていつもと変わらず普通に言えて、胸が痛んだりとかそういうのも全くなく。
ほんとに三木のことに関して未練とかないんだなーって、そう思うとなんだか三木が可哀想になってくる。
だけど、可哀想に思えるだけでぶっちゃけ三木はもうどうだっていいのだ。
そう思わせてくれるのは道留君という大きな存在があるからで。
まだ恋としての好きかは分かんないけど、あたしの大切な人になったのは言うまでもなく、近い内に絶対道留君を恋として好きになれる自信があるのだ。
だから、道留君にはもう少し待っててもらわなくっちゃね。
あたしが三木にフラれちゃったと告げて、これにも驚いていたイブの表情はそれから一変し。
可愛い顔の眉間にグッとシワを寄せて「何で可鈴がフラれんの!?三木殺す!!」そう顔に似合わずイブから出た言葉には怒気が含まれていた。
あたしは、あたしのためにそうやって怒ったりしてくれるイブに自然と笑みが零れ、そんな笑うあたしを見てイブは怪訝そうに。だけどちょっぴり怒気を含んだ口調で。
「笑うとこじゃないよ可鈴!!ここは三木をぶっ殺す勢いでキレなきゃ!!」
なーんて、フラれたあたしよりも怒ってそんな物騒なことを言ってのけちゃうんだからまたあたしは笑顔が溢れてきた。
そんなあたしの態度に怒るイブが声を上げる寸前を見計らい、あたしはにょきっとイブの前にピースサインを作った手を出してニーッと悪戯に笑顔を浮かべてやる。


