メガネの裏はひとりじめⅠ




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「――…で?可鈴、どこ行ってたの?」

『ん゙ん゙〜…』



リュウちゃんの宣言通り、化学の超難問抜き打ちテストを短い時間だったけど授業の終わりを告げるチャイムが鳴るまできっちりとやらされて、もう頭がパンク寸前のあたし。



ズラズラと紙に並んだ文字が未だ瞳に焼き付いていて当分の間は文字を目にしたいとは思わない。



テストはもちろん解けるはずもなくて答案用紙は貰った時のままでリュウちゃんに返却した。



そんな撃沈していたあたしの隣で同じく超難問抜き打ちテストを受けたイブはカリカリと音を鳴らしながら紙の上にシャーペンを走らせていて、返却する時に見えた答案用紙には空欄一つなかった。



…あぁ、そういえばイブは出来る子だったんだ。



イエローゴールドの胸下まで伸びた長い巻き髪。



パッチリと大きな瞳に乗ったピンク色のアイシャドー。元から長い睫毛に付け睫をしてさらに長く。



そして瞳をぐるりと囲んだ黒いアイラインがさらにイブの大きな瞳を強調していて。



ピンク色のワイシャツのボタンは第2ボタンまで開け、ギリギリまで詰められた短いスカートから伸びた白い脚は細く長く、イブは見た目ギャルだが頭の良さは道留君の次に並ぶほどかなり良いのだ。



見た目で人を判断してはイケナイと言うのはこのことだと、初めてイブのテスト結果を見た時に思ったのを覚えてる。