突然現れたひまはあたしの目の前に仁王立ちしていて、そのあたしを見下ろす秀麗な顔の眉間にはグッとシワが寄っている。
『ふえ…、あたし、寝てたの…?』
まだ覚醒しきれないふわふわした思考の中で仏頂面のひまを見上げると、「思いっきりな!」ベシッ。チョップされた。
え、なに、痛い。ていうか乙女に向かってなにするこいつ。暴力反対なんですけど。
『いっ、たいいい…。』
「はんっ、これで目ぇ覚めただろ。」
『(…ちょっと、ふざけんなよひま。)』
頭を押さえて痛がるあたしを鼻で笑ってきたひまにイラッ。何だよ本当に。いつからそんな暴力的になったの?ひまちゃんやい。
うう…っと、恨ましげにひまを睨み付けてやる。けど、奴は「あんだよ。」とか言って、"俺は悪くないです"みたいな表情するからさらにイラッ。
ひなうっぜぇー。マジうっぜぇー。
ネチネチ、心の中で悪態つきながらとりあえず『バカひな!』とだけ叫んでおいた。
『(ていうかあたし、寝ちゃったんだ…。)』
道留君とイブを傷つけてしまったことに泣いて目を閉じたあたしはそのまま寝てしまったらしくて。
うわ、あたし最悪じゃん…。


