それから巳陵壱翔にイライラしたまま教室に戻ったあたしは当たり前にHR完璧遅刻。
走ったけどギリギリ間に合わなくて、だけどほっと安心したのは今日のHR担当がリュウちゃんじゃなくて副担任の若葉(ワカバ)ちゃんだったっていうこと。
教室から出ていく若葉ちゃんの後ろ姿を見ながらはぁーっと安堵のタメ息。
よかったー。これで朝イチからリュウちゃんに怒られずに済んだってわけだ。
ふーっともう一度息を吐いて、走って乱れた呼吸もゆっくり整えて。よし、オッケー。
開け慣れた教室のドアをガラ…ッと開けたあたしはスタスタ、自分の席に向かう。
『イーブっ。っはよー♪』
と、机の上に鞄を置いて、身体を傾けながらつまらなそうに携帯を弄っていたイブに挨拶。おお!今日もネイルした爪が超可愛いですな。
派手にデコレーションされた携帯から持ち上がった顔は一瞬にしてぱぁっと花が咲いたみたいに笑顔。「可鈴!!っはよー!」んんんー!ギュッ!
可愛すぎるイブに我慢できず思わずハグ。イブもそれに応えてくれるからさらにギューッ。
巳陵壱翔にイライラしていたこととか、もうどうでもよくなっちゃう。


