メガネの裏はひとりじめⅠ



いきなり現れた道留君と巳陵壱翔のキラキライケメンオーラの所為で衝撃的な倒れ方をしたのに存在を忘れ去られていた男の子。


声を再び聞く今まで忘れてしまっていたということは、道留君と巳陵壱翔はとてつもなく存在が濃いってわけで。


イケメンオーラもそうだが、なにしろ道留君は声が変だったからね。巳陵壱翔の話ではヘリウムガスを吸ったからみたいだけど…。


とにかく男の子が倒れたこと以上に道留君の声は衝撃的だった。そしておもしろかった。



「…あー、っんだよ、痛ぇー。」



ぴょっこり。道留君の身体から顔を出したあたしの瞳に映る男の子は倒れた身体を起こして地面に胡座をかいて座っている。


痛い、と零しながら、その痛い場所――…背中をすりすりと擦る男の子にまた一つ増える疑問。



『(なにが当たったんだろ?)』



道留君の変な声がした直後に倒れた男の子。道留君が跳び蹴りしたわけじゃない、よね?


うーん…。分かんないなぁ。


男の子を見ながらまた首を傾げて難しい顔。と、「…あ。」バチッと不意に持ち上がった男の子の目と目がかち合って。



『あ、あの、』

「いつまでそいつにくっ付いてる気だお前はよぉ。」

『っえ、ひゃ、』

「お前の彼氏は俺だろうが。」