メガネの裏はひとりじめⅠ



お、おお…。なんて大胆なシカト…。



不機嫌そうに唸る道留君のバリトンにしれっとシカトをぶちかました巳陵壱翔はちょいちょい。人差し指で後ろを見ろと言ってくる。


案の定道留君の不機嫌バロメーターは急上昇。「あ゙?」や、ヤンキー並みに怖いよ道留君!!


イラッとくるのは分かるけどね!?あれだけ思いっきりシカトされたら誰だってイラッときちゃうけどね!?


でも道留君はそんなヤンキーみたいに凄んじゃダメ、だよ?や、優しい道留君の方が好きだなー…なんて。…て、照れる。



頭の中で自分から言っておきながら照れるとかバカなあたしの頬っぺたは熱に集まれーと集合をかける。

集まった熱でほかほかな頬っぺた。集まりすぎだ、熱達よ…。


ほかほか頬っぺたを少し冷たい自分の手で冷ましながら、巳陵壱翔が言う後ろを見ようとする。



と。


「…っ、あいてて、」



あたしを簡単に隠せちゃうけどモデルさんみたくスラッと細い道留君の身体から顔を出す前に、そう言った声が鼓膜を揺すった。


それは数分前に聞いていた声。爽やかさありな男の子のものだとすぐに気がついて。



『(あ、そうだった…。)』



あっちゃー。すっかり忘れてた。