「笑いすぎ。」
少し不機嫌そうな声が落ちてくる。何回聞いてもやっぱりそれは変に高くておもしろい。
でも、今は笑えない。無理。背中にギュッと優しく回った腕にそんな余裕は奪われて。
心臓がドキドキ煩くなるのと、顔が火照っていくのはもはや定番。
『みっ道留君…っ。』
いいいきなりはずるい!!もしかしてあれ?笑っちゃったから?声が変なの笑っちゃったから、その仕返しなのか!?"リンゴにしてやるよオラオラ"的な!?
巳陵壱翔の横から手を掴まれ立たされて、道留君の腕の中に移動したあたしの羞恥レベル120。
道留君の仕返し(勝手に決めつける)にあっさりすっぽりはまってしまったのでリンゴになるのも近い未来。
どもりながら道留君を呼べば、「ちょっと待って。」またもやストップ。え?と、真っ赤な顔を上げたと同時に、道留君の赤い唇からは、
「あーあーあーあーあー。」
『(え…?)』
「あーあーあー、…んんっ。あーあーあーあーあー。」
『…、』
「あーあーあー…、…。……。」
『(…あれ、黙った…。)』
「…おい。戻んねぇぞ。」
「バカみたいに吸いすぎるからでしょ。」


