メガネの裏はひとりじめⅠ



道留君と両想い記念のお祝いで起こったあたしの悲劇は振り返るとこういうこと。


オムライスが何であんな殺人級に辛かったのか聞くと、唐辛子をジャッジャいっぱい入れたからとか。マジでふざけんなイケメン。


ケチャップで書かれた"(笑)"はきっとあたしの顔のことじゃなくて、この悲劇で苦しむあたしを見て楽しむ巳陵壱翔の感情を表したものだ。


や、やばいよこの男。すっっっごい性格悪い。悪すぎてトラウマになりそう。さすが悪魔。いや、もう大魔王の域だ。



こんな下手すれば犯罪になりかねない悪質な悪戯(いたずら)をされる覚えはない――…と、思ったけど。


巳陵壱翔が言ったセリフ。



""俺の"道留の彼女になれてよかったね。"



巳陵壱翔は言った。ふつうに平然と、危ない発言をしていた。俺の、巳陵壱翔の道留君だと。


悪質な悪戯にそれを合わせてみればつじつまが合う。悪戯された意味が見える。…いや、正直見えたくなかったが。



巳陵壱翔は、道留君がだいすきなのだ。


あたしと同じで道留君がだいすきで、あたしは敵。ライバル。


邪魔者は潰しちゃおうぜ!的な感じであんな悪戯を…。ずるい。ずるいよね、巳陵壱翔。根性が腐ってる!男じゃない!