メガネの裏はひとりじめⅠ



[オメデトウ可鈴ちゃん。"俺の"道留の彼女になれてよかったね。とりあえず笑いをとってもらったんだけど……いまいちだな。]



にっこり。死に直面しかけた人間に向かってキラキラと眩しい爽やかすぎるぐらい爽やかな笑みを浮かべて言った巳陵壱翔。


サラリと珍しい銀色の髪を揺らしながら首を傾げる姿さえもかっこいいとかずるい。どれだけ完璧なんだ。


だけど"オメデトウ"は心がこもってない棒読み。あたしに笑いを勝手に求めて感想はいまいち。


道留君とイブが心配してくれる(めちゃくちゃ大袈裟に)中で、一人優しさの欠片もないこの男はもはや悪魔。


ていうか激辛オムライスを作って、平然と人にそれを食べさせたってことからして巳陵壱翔の神経を疑う。


しかもあろうことか親指を立ててそれをクイッと。下に向けてきたからね。そんなことされなくても死にかけたっつーの!



それから体調が絶不調になってお祝いどころじゃなくなったあたしの代わりに悪魔と戦ってくれたのは我がお砂糖王子、道留君。


ゲシゲシボカボカ、ギャーギャー。


騒がしくなったのは言うまでもないけどとりあえずグッジョブです、お砂糖王子。