メガネの裏はひとりじめⅠ



[うっ、お。危ねー。落としそうになっただろうが死ね。]

[てめぇがな。人がせっかく描いてやったのに即行で伸ばしてんじゃねぇよ。]

[ケチャップは伸ばされるためにあんだよ巳陵君。]

[違ぇ宮軒。絡めるためだ。]



どっちも少し違うんだけどね。


え?ケチャップって、酸味を出すとか味つけのためにあるんだよね?あたし間違ってないよね?ね?大丈夫か美男子二人。


ていうか巳陵壱翔。絡めるためにあるっていうのは、食材と絡める、味をつけるって意味でとってもいいんだよね?料理できるなら変な言い方しちゃダメだよ。


隣、至近距離で始まった美男子二人の言い合いに巻き込まれないようそそそ。距離を置くあたし。

時おり殴る(蹴る?)音が聞こえるから危険。



巳陵壱翔があたしのだと持ってきてくれたのは道留君と同じオムライス――…だけど。え、なにコレ。


あたしのオムライスにもケチャップで文字を描いてくれていた巳陵壱翔。しかし、それは意味が分からない文字だった。



"(笑)"



なにが可笑しいんだ。


ちょ、ちょっと。なんであたしのやつは道留君みたいに名前じゃないの?"(笑)"って、なにか楽しいことでもあった?それともあたしに対して?"お前の顔笑える(笑)"みたいな?


…少しお話ししようか、巳陵壱翔。