メガネの裏はひとりじめⅠ




だけどそんな道留君が好きで。あたし、もね。あたしの中で道留君が一番――…かも、しれない。



…なーんて、言ってみても、まだはっきり道留君みたいに道留君が一番だって言い切れる自信はなかったり、する。



好きな食べ物よりは断然道留君の方が上位。



だけどイブやパパにママ。大和も快美ちゃんも。好きの意味は道留君とは違うけど、それでも同じくらいみんなだいすきなの。



だから、あたしの一番、とはまだ言葉に出して言えなくて。その代わり、って言っちゃうのも変だけどさ。



さっき言えなかった(言わなかったともいう)あの2文字を言おうか。気持ちを、伝えようか。



『み、みち……ぎゃあ!』

「…コラ。なにその色気のない声。」

『だっだだだって…っ、』



み、道留君、ちち近いから!すっごく近いから出ちゃったんだよ!色気のない声が……って、酷い!色気がないとか失礼だよ!バカバカッ。ていうか何で!?



伝えようとやっと決断して。決断するまで意識は全部こっちの方。道留君からは外れていた。



だから、意識を戻した今、こんなに――…瞬きすればもう触れちゃうんじゃないかってぐらい近くにいるなんて思わなくて。



顎を持つ指にもあたしは驚きです。何故顎を持つ!?