メガネの裏はひとりじめⅠ




「ちゃんと俺が喜ぶこと、してくれてんじゃん。」



その、セリフに。胸がギューッと締め付けられて。また、目から涙。ぽろぽろぽろぽろ。



多分涙の排出量は今日過去最大だと思う。身体の水分がなくなっちゃうんじゃないかってくらい泣いちゃってる。



あたしが枯れたら、道留君の所為だ。泣かせることばっか言う、道留君の所為。



ていうか、ほんとに…?ほんとにほんとにあたし、迷惑かけてばっかじゃない?道留君を、嬉しくさせてあげられてたの?



『…っ、…ふえ〜…、』



胸の中に溜まっていたわだかまり。デートは失敗の塊だって思ってた。けど、少しは成功していて。



それを知った途端にすーっとわだかまりが解けていく。



『っデート、…っく、泣いてばっか、で、っごめん、なさい〜…。』



2限目。英語の授業の時につけた星一つを三つに格上げしよう。



道留君が喜ぶことをしてあげられていたなら。道留君が嬉しいって思ってくれていたなら。それはもう成功ってことだよね。



「ふはっ。別、謝らなくていーよ。泣いてる顔、超可愛かったから。それに可鈴は泣き虫だしね〜。」



楽しそうに喉を鳴らす道留君はやっぱり意地悪だ。